クロイツフェルト・ヤコブ病

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クロイツフェルト・ヤコブ病とは、プリオン蛋白と呼ばれる異常な蛋白質が脳に蓄積し、脳神経細胞の機能が障害され、脳に海綿状の変化が出現、全身の不随意運動と急速に進行する認知症を主徴とする、プリオン病と呼ばれる疾患群の中の代表的なものです。プリオン病には、このクロイツフェルト・ヤコブ病のほかにゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群と致死性家族性不眠症があります。
クロイツフェルト・ヤコブ病は、1年間に100万人に1人程度の割合で発症することがわかっています。一般的にはあまり耳にする事がない希な疾患ですが、症状がアルツハイマー病に似ていることから、アルツハイマー病と診断されていたが、死亡後患者を解剖してみたところ本当の病はヤコブ病だったという例もあるようです。外見に現れた症状だけでは確定診断が困難で、病理解剖によらざるを得ないところから、アルツハイマー病と診断されている人も少なからずいるのではと危惧されていますが、未だそういったヤコブ病患者の実態は不明のままになっています。
近年では、米国に端を発し、ビー・ブラウン社(ドイツ)製造のヒト乾燥硬膜(ライオデュラ)を移植された多数の患者がこの病気に感染するという事故は、日本を含め世界的な問題となったのは記憶に新しい事でしょう。

ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群/四肢の麻痺、進行性の小脳失調、痴呆等を主徴とする中枢神経の変性疾患。WHO国際疾病分類第10版 (ICD-10) ではA818、病名交換用コードはATN4。治療法は現在のところ見つかっておらず、発症後の余命は多くが5~10年であるが、10年以上に及ぶ場合もある。日本においては、変異性クロイツフェルト・ヤコブ病や致死性家族性不眠症と共にプリオン病に分類される。日本におけるプリオン病のうち1割程度を占め、伝染性があり、多くの場合は40~50歳代で発症し男女差はないが、20~30歳代のうちに発症する場合もある。進行は他のプリオン病に比べて緩やかで、痴呆は徐々に進行し数年後に無言無動状態に陥る。現在までのところ、すべての症例でプリオン蛋白遺伝子の変異とプリオン蛋白からなるアミロイド班が認められている。他の類似症例との鑑別は難しく遺伝子を調査する必要がある。(この部分はWikipedia:ウィキペディアより引用)
致死性家族性不眠症/幻覚、重度の進行性不眠症、頻脈等の症状に続き、全身の不随意運動と痴呆を主徴とする中枢神経の変性疾患。WHO国際疾病分類第10版(ICD-10)ではA810、病名交換用コードはARCH。治療法は現在のところ見つかっておらず、発症後の余命は多くの場合約2年以内。日本においては、変異性クロイツフェルト・ヤコブ病やゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群と共にプリオン病に分類される。イタリアの家系で見出され、日本ではごく少数の家系に見出されるのみである。プリオン蛋白遺伝子の変異した家系に見られるが、ほぼ同一の症状を示す散発性の遺伝子変異を持たない症例もある。後者は原因不明であり視床変性型CJDとして報告されている。いずれの場合も遺伝性があり、多くの場合は40~50歳代で発症し男女差はない。また、脳波の同期性周期性放電は見られず、多くの場合発症から1年以内に昏睡に陥る。なお、患者の脳組織には異常プリオンが蓄積されているため、伝達性がある。(この部分はWikipedia:ウィキペディアより引用)

クロイツフェルト・ヤコブ病の原因

クロイツフェルト・ヤコブ病は、孤発性、医原性、遺伝性、変異型に分類されます。
異常プリオン蛋白質の中枢神経への沈着がクロイツフェルト・ヤコブ病の原因であるとの仮説が有力です。異常プリオン蛋白質そのものが増殖するのではなく、もともと存在する正常プリオン蛋白質を異常プリオン蛋白質に変換していくため、少量の摂取でも発症の可能性があると考えられていますが、この発症メカニズムも今のところ仮説の域を出ないようです。また、その感染経路も明らかにできないケースが多いようです。
医原性(ビー・ブラウン社(ドイツ)製造のヒト乾燥硬膜(ライオデュラ)を移植された多数の患者がこの病気に感染するという事故)・変異型の潜伏期間は約10年とされており、クールーでは50年を越すものも報告されています。

クロイツフェルト・ヤコブ病のタイプ別分類

クロイツフェルト・ヤコブ病は、原因や症状などにより以下のようないくつかのタイプに分類することができます。

散発性(孤発性)CJD

発症の原因が不明なタイプ。およそ100万人に1人の割合で発症するとされています。患者の多くは50歳以上の高齢であり、若年層の症例はまれであるとされます。

遺伝性(家族性)CJD

プリオンタンパクをコードする遺伝子(プリオンタンパク遺伝子)の変異を原因とするタイプ。プリオンタンパク遺伝子は第20染色体の短腕上に存在しています。遺伝性CJDを引き起こす原因として、15種類の点変異と8種類の「オクタペプチドリピート」と呼ばれる挿入変異とが知られています。

変異型CJD

散発性CJDで観察される脳波の周期性同期性放電がみられず、脳の病変部に異常プリオンタンパクの沈着によるクールー斑などが広範にみられる等の特徴を有するタイプ。狂牛病の牛の内臓などを摂取することにより、牛海綿状脳症が人間に感染したものであると推測されています。日本では2005年に1人目の患者が確認されています。変異型の発症年齢は10~30歳代と比較的若年であるのが特徴となっています。

医原性CJD

異常プリオンに汚染された医療器具の使用、CJD患者由来の硬膜や角膜などの組織の移植、患者由来の下垂体ホルモンの投与など、医療行為を原因とするタイプ。病気の型ではなく感染経路に注目した分類です。

クロイツフェルト・ヤコブ病の症状

異常プリオンが脳内に侵入し、脳組織に海綿状の空腔をつくって脳機能障害を引き起こします。
記憶力低下、計算力低下、失見当識、行動異常、性格変化、無関心、不安、不眠、失認、幻覚などが初発症状で、発病より数ヶ月で痴呆、妄想、失行が急速に進行し筋硬直、深部腱反射亢進、病的反射陽性が認められるようになります。さらに起立、歩行が不能になり、3~7ヶ月で無動性無言状態に陥ります。1~2年で全身衰弱、呼吸麻痺、肺炎などが原因となり死に至ります。発病後の進行は早く、1~2年で死に至る例がほとんどです。なお、ヤコブ病は患者に接触しただけで感染することはないとされています。

クロイツフェルト・ヤコブ病の治療

クロイツフェルト・ヤコブ病の根本的な治療法は現在のところ開発できていません。発症した症状に対する対症療法を行うのが限界のようです。具体的には、栄養の補給、関節拘縮、褥瘡、気道、尿路感染などに注意することで健康状態を保つようにします。
クロイツフェルト・ヤコブ病は、症状がアルツハイマー型認知症に酷似していることから、その治療や介護に対する負担は非常に重いものにならざるを得ません。一刻も早い、治療法の開発が切に望まれています。
近年、研究段階においてではあるが、抗マラリア薬(キナクリン)及び抗精神薬(クロルプロマジン)にプリオン蛋白増殖抑制作用が見つかり、治療薬に利用できるのではと期待されています。

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Filed under: 認知症の原因疾患 — admin 3:42 PM