イチョウ葉エキスと認知症予防効果

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イチョウ葉エキスと言えば、血流改善などに効果があるとして欧州では医薬品としても認められ、また多くのサプリメントとして商品化されています。血流改善効果が認められるとして認知症の予防や改善を期待して利用している人も少なからずおられるのではないでしょうか。

  • 脳機能.集中力,記憶および認知力などを改善する
  • 脳から末梢までの健康な血養循環をつくります

などと、米国では盛んに広告がされているようです。日本では健康食品として流通しているため、薬事法の規制によりこのような表示は不可能ですが、関心を持たれている方の間では半ば当然のように常識化しているようです。しかし、この認知症予防効果といった常識を打ち消すような研究結果が発表されました。フランスおよび米国の研究だそうです。

仏研究:イチョウ葉エキスでアルツハイマー病の進行抑えられず

脳循環を改善することから、認知機能の回復に良い効果をもたらすとされていたイチョウ葉エキスだが、フランス国立医学研究機構(INSERM)のBruno Vellas氏らは、アルツハイマー病の進行を抑える効果が認められなかったと、英医学誌「Lancet Neurology」(2012; 11: 851-859)に発表した。イチョウ葉エキスについては、認知症の発症や認知機能低下に対しても効果がないとする研究結果が、相次いで報告されている

報告例

記憶障害のある70歳以上の高齢者2,854人を、日本の厚生労働省も接種を推奨している医薬品扱いのイチョウ葉エキス「EGb761」(1日120ミリグラム)またはプラセボ(偽薬)を5年間投与する群にランダムに分け、アルツハイマー病の進行抑制に対する有効性を評価したが結果的に、統計学上で意義のある差は認められなかった。(要約)

米研究:イチョウ葉エキスは認知機能低下に効果なし

脳循環の改善効果があり、認知機能を改善するとされているイチョウ葉エキス。医薬品扱いの「EGb761」は厚生労働省も推奨している。しかし、2008年にはEGb761が認知症の発症を抑制しないとする研究結果が報告された(「JAMA」2008; 300: 2253-2262)。同研究に参加した米ピッツバーグ大学のBeth E. Snitz氏らは今回、同じ被験者を対象に実施した新たな研究でEGb761が加齢による認知機能低下にも効果がないことを突き止め、米医学誌「JAMA」(2009; 302: 2663-2670)に発表した。

報告例

米国の6医療センターの男女3,069人(72~96歳、軽度認知障害482人)を対象に実施された。対象者をイチョウ葉エキス(EGb761)1日当たり120mg×2回投与群(イチョウ葉エキス群)1,545人、偽薬投与群(対照群)1,524人にランダム割り付けし、中央値で6.1年間追跡した。その結果、Zスコア(同じ年齢の健康な人の平均値に対する標準偏差。)の低下率は記憶力、注意力、視覚空間構成能力、言語能力、実行機能のいずれも両群間で有意差が認められなかった。認知機能の変化は試験開始時に軽度認知障害があるか否かで異なったが、両群間の比較では軽度認知障害の有無にかかわらず統計学的な有意差は認められなかった。(要約)

ちょっとがっかりする人もいるだろう

双方の研究で、イチョウ葉エキスの認知症、アルツハイマー病に対する予防・改善効果が認められないとする結果が出たようですが、実際にイチョウ葉エキスに期待を込めて利用していた方々がこの研究結果を聞いたら「がっかり」するでしょうねぇ。イチョウ葉エキスの売れ行きにも多大な影響があるかもしれません。
まぁ、イチョウ葉エキスの用いられ方は様々ですから、これをもって存在そのものが無価値だとはいえないでしょうが、一つの研究成果として頭の隅にでも入れておかれれば良いのでしょう。

信じて利用し続けるか、あきらめて次を探すか…、あなた次第ですから。

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Filed under: 認知症関連ニュース — admin 1:03 AM